2017年5月26日金曜日

マツの手入れ ~みどり摘み~

5月に入り、庭木の主な管理作業と言えば「マツのみどり摘み」という作業があります。
当センターの圃場にもアカマツ、クロマツ、ゴヨウマツがあり、5月はマツのみどり摘み作業を主に行っています。

マツの新芽は、4月下旬頃から前年の枝先から葉が開かない状態で棒状になって伸びてきます。
この新芽を「みどり」と言いますが、みどり摘みとは、その「みどり(新芽)」を半分から3分の1程度残して手で折ってしまいます。
枝の場所や部位また樹勢によって伸びる長さが違いますが、新芽(みどり)の長さを揃える様に折っていきます。あまり短い新芽は摘まなくても良いです。

また場所によっては、1ヵ所から数本(2本~6本程)の新芽が出てきますので、枝を伸ばしたい方向の芽を残し不要な芽は元から折ってしまいます。
一つの枝先から2~3本にし、Yの字をイメージして残していけば良いでしょう。

みどり(新芽)をそのまま放任しておくと枝が間延びし、樹形が乱れてきてしまいますので、折ってあげる事で枝の伸びを抑えて、また芽数を減らす事で枝数を調整してあげる事ができます。

みどり摘みを行う時期は、みどり(新芽)が10㎝~15㎝位伸びた時期に行います。
当センターでは5月上旬の連休明けから5月下旬に行いますが、あまり早い時期に行うと折った後にまた新芽が伸びてきて効果が薄れます。また遅くなると新芽が硬くなり手で折れなくなってしまいますので、適期に行いましょう。

作業を行う場合は木の上から下、奥から手前と行います。これはどの樹木の手入れでも同じですが、樹木の上部から樹形のバランスを見ながら、また剪定した枝を落としながら行います。手前から作業を行うと、せっかく手入れした枝が折れてたり、マツの場合、折った新芽から松脂がでますので、服がベトベトになってしましますので気を付けましょう。

みどり摘み前(作業前)のアカマツ。みどり(新芽)が元気良く伸びています。

みどり(新芽)を手で折っていきます。

あまり枝を伸ばしたくないので、1/3程度残し折りました。

一つの枝先から新芽が数本出ている場合は不要の芽は元から折ります。
この場合は中心の2本を元から折りました。

一つの枝先から2~3本(写真は3本残し)にし、残った新芽を途中で折ります。

みどり摘み作業が終わりきれいに?なりました。

松の手入れと聞くと難しそうに思うかもしれませんが、みどり摘みはあまり難しい作業ではありませんので、是非挑戦してみてください。

以前ヤニサシガメの記事を書きましたが、今回みどり摘み作業をしている時もサシガメを発見しました。
これはヨコズナサシガメでしょうか。マツの幹に数匹いました。成虫で羽があり木の周りも飛んでいました。

(造園樹木  本間)

2017年5月6日土曜日

ヤマナシの木 ~卯月の花~

立夏を過ぎ
風が心地いい季節になりました

先月のヤマナシ開花の様子です















新葉に
白い花が爽やかです















昨年よりやや遅れ気味の
出蕾(しゅつらい)でしたが
一花そう、
6~8花程度のつぼみ
4月3日、出蕾のようす



白い花弁にピンクの葯(やく)
鮮やかなコントラストで
虫を誘います^^

外側の葯から開き、花粉を出します

















柱頭に着いた花粉は
花粉管を伸ばし
子房に届き、受精します
花の断面

















開花期間は一週間ほど
あっという間でしたが
楽しませてもらいました


ヤマナシの花で敷き詰められた通路

















無事受精し
着果した果実は
3週間ほどでこれくらいに育ちます















低温の影響や
病気が少々多めに発生し
昨年より実りは少なくなりそうです


















昨年実ったたくさんの果実は
卒業生との縁から
苗木を広く扱う、
㈱千代田さんのところで
台木として利用される事になりました

詳細は追々・・・、
採取された実を水に漬け、果肉を取り除く準備中
















少し他の花を・・・、
こちらは栽培種
‘幸水’の花
ひとつひとつの花が
しっかりしています















前回のブログ
「季節のふしめ」のさくらんぼ
すくすく育っています^^















薬草園栽植の
‘月桂樹’
可憐な花です

















夏も近づく八十八夜・・・

日に日に緑は濃さを
深めてゆきます

通り行く人が
涼を感じる木蔭となります

(果樹加工 むらた)























2017年5月2日火曜日

メロン栽培 その②

メロン栽培、その②です。


前回のブログでは、播種からポットへの移植をお伝えしました。

その後2週間で、本葉2枚くらいまでに成長しています。




3週間後には、4枚目が展開してきます。


この頃が定植適期で、播種後35日くらいです。

今回の養液栽培は、ヤシ殻培地に定植します。
定植位置を確認し、


ポットを外します。
しっかり白い根がポットの中で伸びています。


根がポットの形になるほど張りすぎて詰まっていたり、色が褐色になっていたら注意!
定植時期としては遅く、活着が悪く、その後の成長に影響します。


培地に植穴をあけ、


ただ苗を置くだけです。


あとは、根の周りの隙間をしっかり培地で埋め密着させ、
根が張りやすいようにします。


定植後、活着したのを確認し、伸び始めた1週間後には誘引をします。


ちょっと軟弱な感じですが、その後は養分を吸収し、葉は太陽の光を求めて
大きく展開し、ガッチリと成長していきます。


現在は、葉枚数12から13枚くらいまで育っています。


今後の成長が楽しみです。

(蔬菜作物 榎本)