2019年3月26日火曜日

この時期の温室のトマト②

3月になりました。まだ気温の低い日もありますが、春は確実に近づいています。


今回のブログでは前回、紹介した温室内のトマト類の近況を紹介します。
これはミニトマト“べにすずめ”の状態です。前回のブログで品種名を“千果“と書きましたが正しくは“べにずずめ”です。 
これは、ミニトマトの第一果房の状態です。一部の果実が色づき始めていることがわかります。もうじき収穫になります。 
 これはミニトマトの幹の先端部分で、第四果房の上の葉を2枚残して、摘心(先端の芽を摘む)しています。
 
 これは大玉トマト“桃太郎ピース”の状態です。
 これは大玉トマトの第一果房の状態です。品種によっても違いますが、一つの果房に3~5個、果実をつけるように調整しています。

 大玉トマトの幹の先端は第三果房の上の葉を2枚残して、摘心しています。


これは中玉トマト“シンディースイート”の状態です。


これは中玉トマトの第一果房の状態です。ミニトマトに比べると、全体に果実がまだ未熟の状態であることが、わかります。

 中玉トマトもミニトマトと同様に、第四果房の上の葉を2枚、残して摘心しています。
いずれのトマトの種類も、今年は4月から本格的に収穫になります。直売所の販売品目が賑やかになります。 楽しみです。                              (蔬菜 中村)
 

2019年3月20日水曜日

キウイフルーツのせん定

キウイフルーツのせん定は
園芸相談でも多い案件です


時期的に 作業は終了していますが・・・

病気や虫の害が比較的少ないため
庭での栽培も多い果樹ですが
旺盛なつるの成長に 四苦八苦している方が多いかと

キウイフルーツは
「負け枝現象」が顕著です
後発の枝が先発の枝よりも盛んに伸びる性質です

まず
立ち気味の「徒長枝」を外します

このような 強勢な枝は樹形を乱しますので
枝の出ている基部から きれいに切ります

こぶなどを残すと 却って強い枝が発生します

強く発生した枝を外し
30cmから1mくらいの枝を 優先して残します

品種は「ヘイワード」です
これくらいの長さで止まっている枝は
ふっくらとした芽で 充実しています

さらに
重なり合っている枝は どちらか外し
新梢が伸びるスペースを確保します

樹形は 「一文字仕立て」

結構なせん定量(切った枝)となりました

栽植は2009年11月
園芸別科果樹専攻生と
千葉県の委託研修生の実習で行いました

ちょうど10年
なんとか 棚面いっぱいに広がった
キウイ成園圃場となりました

(果樹加工 むらた)









2019年3月14日木曜日

野菜栽培の堆肥や肥料

朝晩はまだ冷え込みますが、露地圃場やハウスにおいて、野菜の栽培準備は始まっています。



今回はセンターでの野菜栽培で使用している堆肥や肥料などを紹介します。
 
 
 センターでの野菜栽培でよく使用される堆肥は「スミリンユーキ」です。おがくずや樹皮を主原料にした市販の堆肥で、完熟したものは色が黒っぽく、サラサラしているのが特徴です。
 
他に植物工場から出てくるトマトの残渣を堆積・切り返した堆肥を使用しています。トマトなどの地上部を主原料にした場合、完熟するまでには切り返しをこまめに行っても1年以上かかります。色が茶色っぽく、水分を含みやすいのが特徴です。

野菜栽培の元肥として、主に使用している化成肥料が「スミカエース」です。チッソ・リンサン・カリといった肥料の三要素が10%・10%・10%含まれている白い粒状の肥料です。

 

 トマトやキュウリなどの果菜類はリンサンを多く必要とするため、元肥を施す際、リンサンの多い「ほう素マンガン入りようりん」を同時に施しています。この「ようりん」にはほう素やマンガンの微量要素も含まれています。

 
他に土壌改良剤として、土中の有効な微生物の活動を促進する作用のある「宝素」(たからもと)を元肥を施す際に同時に施しています。


現在、ホームセンターなどでは、作物ごとの肥料も販売されていますので、それぞれ栽培する野菜に応じた肥料も選ぶことができます。


堆肥もいろいろな原料のものがありますが、使用する際の注意点は「完熟したもの」を選ぶことがポイントです。


野菜の栽培の基本はまず「よい土作り」です。そのためには肥料や土壌改良剤を上手に使用しましょう。




                                         (蔬菜作物 中村)

















2019年3月13日水曜日

青梗菜(チンゲンサイ)養液栽培

12月3日に播種しましたチンゲンサイ、抑制栽培のメロンのあとの養液栽培で順調に育ち、
いよいよ収穫です!。
前回のブログでは1月18日までの画像でしたので、続きをご紹介します。


1月25日の画像です。
もう少し株元が「もったり」してから収穫したいですね~

2月1日の画像です。
いいですね!
収穫を始めましょう!

株元が見えるように少し倒します。
ハサミで根を切り離し、横に広がった下葉は外して・・・
仕上げに外した下葉のあとを包丁で綺麗に切り取ります。

イイ形です。
土耕栽培では、株元に土が付いていたらタオルなどで拭きますが、
養液栽培の場合は必要ありません。
このまま袋に詰めます。
 
袋に詰める時は、葉がフィルムにひっかかりますので、
チンゲンサイを新聞紙でくるみ、円筒型にして袋の中に入れてから
新聞紙だけ引き抜くようにしますと簡単です。

このような荷姿で販売所(緑楽来)に出荷しました。

試験的に始めました、養液栽培でヤシガラ培地でのチンゲンサイ栽培。
抑制メロンの栽培後、培地の消毒が無くても良いものが収穫できましたので、


来年は栽培列を増やしてみたいと思います。

(蔬菜作物 榎本)








2019年3月8日金曜日

ブドウの害虫

3月に入り、昼間は暖かい日も多くなってきました。
果樹部では、剪定の真っ只中です。

ブドウの剪定は終わりました。

切った枝にこのようなものがありました。一部分が異常に膨らんでいます。

小さな穴があいています。

切ってみると中心に穴が開いていて食べられています。

いました。これは、ブドウスカシバ(透翅)の幼虫です。(頭が茶色い。)名前の通り、成虫の翅には鱗粉がついていません。(実際に成虫を見たことがないのですが。)

幼虫の大きさは1cmくらいです。この後蛹になって、6月頃、穴から体の一部を出して羽化します。

羽化した後の抜け殻です。これはキウイの樹にありました。別の種類のスカシバかもしれません。
いずれの被害も、剪定後の切り落とした枝にあったのでよかったです。
害虫防除は大変な作業です。
これからは、カキとナシの剪定が待っています。

櫻井(果樹・加工)

2019年3月1日金曜日

ピーマンの播種


まだまだ寒い今日この頃ですが
夏野菜の栽培が始まっています。


130日、ピーマン(京ゆたか)の播種を行いました。
培養土をセルトレイ(育苗用の連結ポット)に平らになるように入れて
指で軽くくぼみをつけ、その部分に種子を1粒づつ播いていきます。
種子の外見は(当たり前ですが)
ピーマンの中の種にそっくりです。
播いた後は土をかぶせて表面を平らにならし
ジョウロでたっぷりと潅水します。
ピーマンの発芽適温はかなり高温(約30℃)のため
芽が出るまで発芽室で乾かさないよう管理します。
播種後1週間、ようやく芽が出揃いました。
播種後2週間


播種後3週間。


本葉が12枚出てくるとそろそろ植え替え時期です。

(蔬菜作物 山崎)