2018年12月26日水曜日

サトイモの毛羽取り


寒さも厳しくなりました。今回のブログではサトイモの収穫後の調整作業を紹介します。

これは収穫して、子イモや孫イモに分けたサトイモです。いろいろな大きさのものが混ざっています。

調整前に画像のような小ぶりのイモ、しなびたイモは別にします。そして大きなものは毛羽取りという調整作業を行います。
これは毛羽取り前のサトイモです。表面には泥がついています。
これがサトイモの毛羽取り機です。
イモを入れる部分に適量、イモを入れます。
あとは機械を動かして、表面の毛羽を取る部分に転がしていくだけです。
 毛羽取りした後のサトイモです。表面がきれいになっているのがわかると思います。


サトイモは直売所で1月~2月位まで出荷します。品種はけんちん汁に最適の“土垂”です。
 
 

早いもので、今年も、あっという間の一年でした。ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。

                                        (蔬菜作物 中村) 

2018年12月21日金曜日

木枯し1号、不発

暖かい晩秋でした

39年ぶりに 吹かなかった
『木枯し1号』


なかなか散らない ウメの葉


残った葉は 
せん定作業の支障となります


樹形が見通せず
背中に葉が入ったりもして


ずっと続いた暖気のせいで
きれいな紅葉が長く楽しめましたが


台風による塩害で傷んだ葉も
見事な色づきでした


絡まったツタも
真っ赤に染まりました


そんな暖気も
寒気の南下と北風で
はらはらと 散り始めました


だれにも踏まれていない
落ち葉のじゅうたんは
早朝の楽しみです


そろそろ 冬本番
『北風小僧の寒太郎』の出番かと


気をひきしめて
せん定作業に入ります
(果樹加工 むらた)







2018年12月13日木曜日

メロン抑制栽培 その③

抑制栽培のメロン、3回目のご紹介ですが、もう収穫のご報告です。

試験的に7/27播きと8/3播きで、一週間ずらして播種しましたが、
収穫時の果実の状態はどうでしたでしょうか。


まずは7/27播きです。収穫は11/1でした。



収穫時期の目安は以前お伝えしました通り、離層が出てきてからの収穫です。
落ちる前に収穫と言うよりも、落ちる寸前までならしておきます。
しっかり果実とへたの境目に裂け目が出来ています。


次は8/3播種です。


一週間遅く播きましたが、ほぼ7/27播きと同じ時期に収穫でした。

写真の株は列の端で栽培していましたので陽当たり等の条件が良いので、
他の同じ8/3播きのものより早目の収穫となりました。

こちらも離層が出てきてからの収穫です。



果実を並べましたらこんな感じです。
7/27播きは(右)2kg以上ありました!標準より大きいです。
8/3播きは1.5kg位で標準的な大きさです。


さて、割ってみますと・・・



縦画像ですみません。上が8/3、下が7/27です。
しっかり種子が出来ていて、肉質も問題ありません。
では糖度はどうでしょうか
(糖度を測るのに種子近くの果肉を削りました)

7/27播きは、15.5度ありました。
8/3播きは、14度でした。

8/3播きの14度でも問題ないのですが、
この違いは、おそらく生育の後半に寒さが来て、7/27播きの方は気温が
低くなる前に熟期を迎え、8/3播きは後半の寒さで樹体の生育が
抑えられたと思われます。
暖房機で加温すれば良いのですが、燃料代をかけずに収穫まで
行きたかったので、このような結果となりました。

来年度もメロンの抑制栽培を続けるなら、今年度の結果から
7月中旬から下旬ころには播種したいと思います。

ちなみに15株ほど、別の品種も栽培していました。
品種名は「ビレンス」と言います。


果皮はクリーム色でネットが無く、果肉は緑色。
肉質緻密で、さわやかな食味と言われています。



抑制栽培向きでは無く、8/3播きでしたが熟期がアムスより短かったので、
とても良い品質のものが収穫出来ました。

来年度も栽培をするのであれば、ぜひとも取り入れたい品種です。


3回に渡ってご紹介しました「メロン抑制栽培」、今回で終了です。
ありがとうございました。

(蔬菜作物 榎本)









2018年12月7日金曜日

あと1か月

暖かい日が続いていますが、もう12月になってしまいました。
先週、柿の収穫が終了しました。

これは、甘柿の次郎です。ぎりぎりまで樹に残しておいたので、色付きはよいです。

こちらは、甘柿の富有です。次郎より色付きやすい品種です。

並べてみると違いがはっきりわかります。

こちらは、アルコール脱渋した渋柿の平核無です。樽出しの真っ最中です。この平核無、試しにドライアイスを使って脱渋を行ってみたところ、およそ1週間ほどで渋味がぬけていました。果実のかたさについてはまだはっきりしなかったので、来年もう一度試してみたいと思います。

櫻井(果樹・加工)

2018年11月30日金曜日

ハモグリバエ


前回ちょっと話題に出した
ハモグリバエについて。
食害された葉がこちら。

本体は撮影できませんでしたのでこちらをご覧ください。

ハモグリバエは幼虫が葉にもぐりこみ
トンネル状に食害痕を残していきます。
そのため農作物の外観を損ね商品価値を著しく低下させてしまいます。

一般的によく見られる種類は「マメハモグリバエ」で
トマトのみならず様々な園芸作物に寄生します。
他の害虫に比べると直接的な被害は少ないのですが放置しておくと
見た目が悪くなるだけでなく
光合成が阻害され生育が劣っていきます。

発生を抑えるためには
持ち込まないことが肝心ですが
万が一発生しまった場合には被害葉を速やかに取り除くことです。
圃場周辺の雑草にも寄生するので
こまめに除草することが重要になります。
(出入口を寒冷紗などで覆うことも有効です)。

1122日現在、ハモグリバエの被害は広がっていないので
ほっと胸を撫で下ろしています。
栽培中のトマトは「タキイ種苗」の「桃太郎ピース」
トマト黄化葉巻病に強い耐性を持つ品種で、食味の良さも兼ね備えています。
トマト用台木「グリーンガード」との接ぎ木を行っています。
 (蔬菜作物 山崎)

2018年11月23日金曜日

樹木の実 ~秋~



  朝夕少しは寒くなってきましたが、今年はまだ暖かいせいか当センター内の樹木の紅葉も色付きがよくない様な気がします。
  今回は今の時期に当センター内で見られる樹木の実を何種類か紹介します。

クロガネモチ
●クロガネモチ
  モチノキ科モチノキ属。常緑高木で10~20mになりますが、あまり寒さに強くなく柏の葉でもこれからの時期は少し落葉してしまいます。葉は全縁で光沢があり下のモチノキと似ていますが、若枝や葉柄が黒紫色なので区別できます。
  今の時期は、赤い実と緑の葉のコントラストが綺麗ですが、もうしばらくすると鳥に実を食べられてしまいます。

モチノキ

●モチノキ
  モチノキ科モチノキ属。常緑高木で普通高さ6~10m位。葉はクロガネモチに似ていますが、葉柄が緑で側脈が不明瞭です。モチノキも今の時期に実が赤くなり鳥の餌になります。

マンリョウ
●マンリョウ
  サクラソウ(ヤブコウジ)科ヤブコウジ属。常緑小低木で葉は互生し質は厚く、縁は波状の鋸歯があります。
  縁起物の樹木として庭に植えられたり、赤い実が綺麗なので正月の縁起物の飾りとして使用されます。
白実マンリョウ
●白実マンリョウ
  マンリョウの白実です。赤い実のマンリョ ウと植栽したり、飾りにすると良いですね。

サンシュユ
●サンシュユ
  ミズキ科ミズキ属。落葉小高木で高さ6m位になります。2~3月に新葉が出る前に黄色の花を咲かせ、今の時期に果実が赤く熟します。この赤い果実の中の種子を取り除き、果肉を乾燥させたものが「山茱萸」という漢方薬になるようです。
クチナシ
●クチナシ
  アカネ科クチナシ属。常緑低木で6~7月に強い芳香のある白い花を咲かせます。オレンジ色に熟した果実を乾燥させたものは、サツマイモや栗、たくあんを黄色く着色するのに用いられます。また「山梔子(さんしし)」という生薬になるようです。


カリン
●カリン
  バラ科ボケ属。落葉小高木。10~11月、果実は芳香があり黄色く熟します。果実は硬く、酸味が強く生食はできませんが、輪切りにして砂糖漬けや焼酎漬け、また咳や痰を抑える薬効もあるようです。

(造園樹木  本間)

2018年11月15日木曜日

安納芋

今年もサツマイモの季節になりました。今年は今まで栽培してことのない品種をいくつか栽培してみました。

そのひとつに最近、甘さで人気の「安納芋」があります。


安納芋の原産地はスマトラ地方で、我が国での栽培の発祥が種子島の安納地区であることから、安納芋と呼ばれています。


これは今年のサツマイモの畑です。暑さが厳しかった割には、葉は青々しています。

これが安納芋です。ずんぐりしているのが特徴です。これは“安納紅”という品種で、普通に安納芋と呼ばれている品種です。


これは安納芋の切り口ですが、普通のサツマイモに比べて、オレンジ色がかっています。



安納芋は他の品種に比べるとサイズも小ぶりで、Sサイズは80g~150gになります。画像はSサイズです。



Mサイズは150~250gです。画像はMサイズです。



Lサイズは250~450gです。画像はLサイズです。


安納芋は収穫後、最低一か月は追熟させます。追熟させることにより、安納芋の特徴である「クリームのような甘さ」が楽しめます。
センターでは、10月12日に収穫したことから、直売所に出荷するのは11月中旬以降
になります。

お楽しみに!


                               (蔬菜作物 中村)




2018年11月9日金曜日

じゃむ加工実習


はや立冬
りんごの季節

じゃむ加工の回数が増えます

りんごジャムは
 品種ごとに作ります
熟度も考慮し 配合を調整します

まずは よく水洗い

皮をむきます

芯の部分を取ながら
分割します

取り残った 皮や芯の部分を
包丁で 一個一個丁寧に 外します

単調な作業の連続に
手を切らないよう 
はらはらと見守ります

『クラッシャー』で ザク切りほどの
果肉に細断します

果肉の残った
プリザーブスタイルのジャムとなります

カマで30分ほど 煮込みます

『蒸気圧力二重釜』は高カロリで
短時間に 焦げずに加熱ができます

“煮る”ことで 果肉中の空気が抜け
透き通り 貯蔵性が高まります

煮上がったジャムは
『充填機』で 
一ビンづつ定量を注入します

キャップを締め 殺菌脱気を行い
風乾 冷却と
 工程をすすめます

あとは
すみずみまで きれいに清掃

ケガもなく 無事終われば・・・、
試食タイム^^

加工実習では
安全 安心で おいしいジャムつくりには
大変な配慮を必要とする事を学びます
今回の実習は
和洋女子大学
調理学科の学生さんたちでした

来月 ネットで販売との事です
おつかれ様でした

(果樹加工 むらた)