2017年9月29日金曜日

樹木の挿し木 ~その後~

今回は7月7日に投稿した「樹木の挿し木」について、挿し木した樹木の発根の様子を観察してみました。



現在の挿し木の様子(2017年9月21日)

挿し木時(2017年6月28日)の挿し穂の状態
(左からフェイジョア、ビックリグミ、ジューンベリー、ヒメウツギ、サツキ、ドウダンツツジ)

挿し木時は上部の様な状態でした。
上部の写真とは個体は違いますが、それぞれ挿し床から抜いてみました。

約90日後の発根の様子(2017年9月21日)
(左からフェイジョア、ビックリグミ、ジューンベリー、ヒメウツギ、サツキ、ドウダンツツジ)


挿し木を行ったのは6月下旬ですので、約90日後の発根の状態です。
それぞれ良く発根しています。

しかしフェイジョアは、30本弱挿し木しましたが、上部の1本しか発根しておらず、発根率が良くありませんでした。元々あまり発根率が良くない樹種ですが、挿し木した時期が悪かったのでしょうか。
その他の樹種は80%~100%の発根率でした。

その他の挿し木した樹種につても見てみました。
約90日後の発根の様子(2017年9月21日)
(左からカシワバアジサイ、ゲッケイジュ、ビヨウヤナギ、アベリア)


ゲッケイジュは発根率があまり良くないものの、他は挿し木したほとんどが発根していました。

挿し木が難しい樹種もありますが、ご覧の様に簡単に殖やす事ができる樹種がありますので、皆さんも挑戦してみてください。


センターでは、発根した個体は9月または翌年の3月位に鉢上げを行い、1年位養成して売店、センター祭などで販売しています。

(造園樹木  本間)

2017年9月14日木曜日

色めく果実、雑感



 「白露」  も過ぎ 
朝夕、涼しくなってきましたが
大学は9月いっぱい夏休み

講座ごとの夏期実習がつづきます


ブドウの収穫実習(食糧資源経済学科2年)

ニホンナシ、ブドウがメインになりますが
収穫の際、熟期のめやすとなるのは
果実の着色具合です




ブドウ 「巨峰」 (センター植栽)

他にも、熟期のめやすには
香り、軟度、透明感などありますが
着色が一般的になるかと




ニホンナシ 「幸水」 (センター植栽)

着色の判別基準の説明には苦労します

カラーチャートもありますが
果面の着色は一様でなく
光の具合もあり
学生にとっては、判別の難しい作業となります

果実カラーチャート (農林水産省果樹試験場基準)





‘みらくる’ での当日販売を考慮し
果実ごとの着色を例に
その都度、収穫基準の‘目合わせ’ をします

ニホンナシ 「豊水」 (センター植栽)





果実の着色は
色素である
「アントシアニン」「カロチノイド」などの増加によります
これらの色素は糖からつくられますので
着色は糖の蓄積具合のめやすのひとつになるかと




色素いっぱいのクワの実 (センター内に自生) 

着色を生物的にみると
鳥や獣たちの目につきやすい色素を
合成し、ひきつけ、
種子を広めてもらうためなんだろうと想像できます




ルビー色のヤマモモ 「瑞光」 (センター内植栽)

見方を変えれば
種子が熟すまでは、食べられたくないわけです

生育途中の果実は、ほほ緑色
葉と同色による、保護だけでなく
葉緑体での光合成も行い
強い光からの防御など
関心するほどの工夫がなされています




カキ 「平核無」 (センター植栽)

開花から、数か月の生育日数を費やし
雨風や病害虫など
たくさんの障害を乗り越えた果実のみが
無事、熟期を迎えることになります

本来、熟した果実は
種子を媒介してくれるものたちへの
ご褒美なんでしょうね^^



鳥?につつかれたカキ 「松本早生富有」 (センター植栽)

そんな自然の恵みを
経営として栽培するためには
計画的に、独占的に、
得ようとしている私たちです




実習後の楽しみ 試食

謙虚に、感謝の気持ちで
    おいしい、旬の果実を
        味わいたいと思います

(果樹加工 むらた)

 

2017年9月8日金曜日

メロン栽培 その⑤

メロン栽培 その⑤です。
すっかり綺麗に片付いてしまいました、メロンのハウスです。


まだ、すべて片付けが終わった訳ではありません。
養液栽培のヤシ殻培地には根株が残っています。


栽培が終わってからは培養液の循環も止めていましたので、
培地はカラカラに乾燥した状態です。

次の栽培のためにも、定植前の状態に戻します。


まず、根株を取り除きます。


培地を逆さまにすると


メロンの根がびっしりと残っています。
しかし


培養液の循環を止めて乾かしていましたので、
簡単に解れます。
もっと細かく割ります。


さらに細かくし・・・


栽培前のふかふかの状態にします。
メロンの根は残ってしまっても、ボロボロに乾燥した状態ですので
そのままで大丈夫です。

あとは塩素消毒をし、水で洗浄後次の栽培が始められます。

5回に渡ってご報告してきましたメロン栽培シリーズ、
今回で終了です。

また、他の作物でもご紹介出来ればと思います。

最後に、今回は全体的に茶色い画像のブログでしたので、
メロンの果実の画像で終わりにします。


ありがとうございました。

(蔬菜作物 榎本)



2017年9月1日金曜日

収穫真っ最中

8月も終わりが見えてきましたが、果樹部門では果物の収穫の真っ最中です。
上のナシ幸水はもうすぐ収穫は終了です。

続いて豊水

あきつき、といった甘味だけでなく適度な酸味があるナシの収穫が始まります。

ブドウは巨峰の収穫が始まりました。これは、伊豆錦という品種です。巨峰よりさらに大粒です。

こちらはゴルビーです。きれいに着色させるのが難しいです。ピオーネ(黒)もありますが、色つきがよくありません。着色期の気温が高いと影響を受けやすいです。
これはクルガンローズです。酸味と甘味の具合がよいブドウです。

こちらはロザリオロッソです。ロザリオビアンコの赤色版といったところ。
こちらは瀬戸ジャイアンツという緑色のブドウです。桃太郎ブドウとも呼ばれ、粒の形に特徴があります。今年は生育期に雨が少なかったので、ブドウについては病気が少なく、例年ですと病気の影響をうけてしまう品種も、収穫ができそうです。

これはシャインマスカットです。皮ごと食べられるブドウです。
この他、ウィンク(赤)、オリエンタルスター(黒紫)、マスカットオブアレキ(緑)などあります
が、次の機会に紹介します。

櫻井(果樹・加工)