2018年11月30日金曜日

ハモグリバエ


前回ちょっと話題に出した
ハモグリバエについて。
食害された葉がこちら。

本体は撮影できませんでしたのでこちらをご覧ください。

ハモグリバエは幼虫が葉にもぐりこみ
トンネル状に食害痕を残していきます。
そのため農作物の外観を損ね商品価値を著しく低下させてしまいます。

一般的によく見られる種類は「マメハモグリバエ」で
トマトのみならず様々な園芸作物に寄生します。
他の害虫に比べると直接的な被害は少ないのですが放置しておくと
見た目が悪くなるだけでなく
光合成が阻害され生育が劣っていきます。

発生を抑えるためには
持ち込まないことが肝心ですが
万が一発生しまった場合には被害葉を速やかに取り除くことです。
圃場周辺の雑草にも寄生するので
こまめに除草することが重要になります。
(出入口を寒冷紗などで覆うことも有効です)。

1122日現在、ハモグリバエの被害は広がっていないので
ほっと胸を撫で下ろしています。
栽培中のトマトは「タキイ種苗」の「桃太郎ピース」
トマト黄化葉巻病に強い耐性を持つ品種で、食味の良さも兼ね備えています。
トマト用台木「グリーンガード」との接ぎ木を行っています。
 (蔬菜作物 山崎)

2018年11月23日金曜日

樹木の実 ~秋~



  朝夕少しは寒くなってきましたが、今年はまだ暖かいせいか当センター内の樹木の紅葉も色付きがよくない様な気がします。
  今回は今の時期に当センター内で見られる樹木の実を何種類か紹介します。

クロガネモチ
●クロガネモチ
  モチノキ科モチノキ属。常緑高木で10~20mになりますが、あまり寒さに強くなく柏の葉でもこれからの時期は少し落葉してしまいます。葉は全縁で光沢があり下のモチノキと似ていますが、若枝や葉柄が黒紫色なので区別できます。
  今の時期は、赤い実と緑の葉のコントラストが綺麗ですが、もうしばらくすると鳥に実を食べられてしまいます。

モチノキ

●モチノキ
  モチノキ科モチノキ属。常緑高木で普通高さ6~10m位。葉はクロガネモチに似ていますが、葉柄が緑で側脈が不明瞭です。モチノキも今の時期に実が赤くなり鳥の餌になります。

マンリョウ
●マンリョウ
  サクラソウ(ヤブコウジ)科ヤブコウジ属。常緑小低木で葉は互生し質は厚く、縁は波状の鋸歯があります。
  縁起物の樹木として庭に植えられたり、赤い実が綺麗なので正月の縁起物の飾りとして使用されます。
白実マンリョウ
●白実マンリョウ
  マンリョウの白実です。赤い実のマンリョ ウと植栽したり、飾りにすると良いですね。

サンシュユ
●サンシュユ
  ミズキ科ミズキ属。落葉小高木で高さ6m位になります。2~3月に新葉が出る前に黄色の花を咲かせ、今の時期に果実が赤く熟します。この赤い果実の中の種子を取り除き、果肉を乾燥させたものが「山茱萸」という漢方薬になるようです。
クチナシ
●クチナシ
  アカネ科クチナシ属。常緑低木で6~7月に強い芳香のある白い花を咲かせます。オレンジ色に熟した果実を乾燥させたものは、サツマイモや栗、たくあんを黄色く着色するのに用いられます。また「山梔子(さんしし)」という生薬になるようです。


カリン
●カリン
  バラ科ボケ属。落葉小高木。10~11月、果実は芳香があり黄色く熟します。果実は硬く、酸味が強く生食はできませんが、輪切りにして砂糖漬けや焼酎漬け、また咳や痰を抑える薬効もあるようです。

(造園樹木  本間)

2018年11月15日木曜日

安納芋

今年もサツマイモの季節になりました。今年は今まで栽培してことのない品種をいくつか栽培してみました。

そのひとつに最近、甘さで人気の「安納芋」があります。


安納芋の原産地はスマトラ地方で、我が国での栽培の発祥が種子島の安納地区であることから、安納芋と呼ばれています。


これは今年のサツマイモの畑です。暑さが厳しかった割には、葉は青々しています。

これが安納芋です。ずんぐりしているのが特徴です。これは“安納紅”という品種で、普通に安納芋と呼ばれている品種です。


これは安納芋の切り口ですが、普通のサツマイモに比べて、オレンジ色がかっています。



安納芋は他の品種に比べるとサイズも小ぶりで、Sサイズは80g~150gになります。画像はSサイズです。



Mサイズは150~250gです。画像はMサイズです。



Lサイズは250~450gです。画像はLサイズです。


安納芋は収穫後、最低一か月は追熟させます。追熟させることにより、安納芋の特徴である「クリームのような甘さ」が楽しめます。
センターでは、10月12日に収穫したことから、直売所に出荷するのは11月中旬以降
になります。

お楽しみに!


                               (蔬菜作物 中村)




2018年11月9日金曜日

じゃむ加工実習


はや立冬
りんごの季節

じゃむ加工の回数が増えます

りんごジャムは
 品種ごとに作ります
熟度も考慮し 配合を調整します

まずは よく水洗い

皮をむきます

芯の部分を取ながら
分割します

取り残った 皮や芯の部分を
包丁で 一個一個丁寧に 外します

単調な作業の連続に
手を切らないよう 
はらはらと見守ります

『クラッシャー』で ザク切りほどの
果肉に細断します

果肉の残った
プリザーブスタイルのジャムとなります

カマで30分ほど 煮込みます

『蒸気圧力二重釜』は高カロリで
短時間に 焦げずに加熱ができます

“煮る”ことで 果肉中の空気が抜け
透き通り 貯蔵性が高まります

煮上がったジャムは
『充填機』で 
一ビンづつ定量を注入します

キャップを締め 殺菌脱気を行い
風乾 冷却と
 工程をすすめます

あとは
すみずみまで きれいに清掃

ケガもなく 無事終われば・・・、
試食タイム^^

加工実習では
安全 安心で おいしいジャムつくりには
大変な配慮を必要とする事を学びます
今回の実習は
和洋女子大学
調理学科の学生さんたちでした

来月 ネットで販売との事です
おつかれ様でした

(果樹加工 むらた)

2018年11月1日木曜日

メロン抑制栽培 その②

10月下旬となると、夜温も15度を下まわるようになってきましたが、
抑制栽培のメロンは、パイプハウス内で順調に生育しています。


前回のブログ9/20(画像は9/11まで)からの続きです。


今回初めての抑制栽培でしたので、試験的に一週間ずらして播種しましたので、
メロンの生育差が画像で良く分かるようご紹介します。


このFRアムスの果実の特徴は、まず縦縞模様が出てきます。その色の薄い縦縞以外の
緑濃いところにネットが発生します。


7/27播種は9/14から、8/3播種は9/21から一週間置きの画像となっております。


              7/27播種                    8/3播種
       
              9/14                      9/18 卵大

          9/14  ソフトボール大                9/18 玉選び

              9/21                        9/21

              9/28                        9/28

          10/5 ネット発生                 10/5 ネット発生

これだけの果実の大きさに差がありますが、ネットの発生時期はほぼ同時でした・・・。

              10/12                       10/12

              10/19                      10/19

ネットが発生してからも少しずつ肥大していて、7/27播種の方が果実が大きいですが、
8/3播種の方が果実の形やネットの出かたが良さそうですね。

今年の10月前半は曇天続きでしたので、収穫が予定より遅くなりそうです。
収穫の予定は7/27播種で10月下旬から11月上旬、
8/3播種はその10日から14日後くらいでしょうか。
ただ、8/3播種の収穫時期まで晴天が続き、ハウス内の温度が高く保てるのかが心配です。

収穫まであともう少しです。

次のブログでは、収穫の様子をご紹介できればと思います。

(蔬菜作物 榎本)