2016年11月23日水曜日

ぬまたのりんご ~沼田農場~

風邪の季節です。
『一日一個で医者いらず』・・・、おいしいりんごで健康体!
好評を頂いている、フィールドセンターのりんごは沼田農場で栽培されたものです。



千葉大学
環境健康フィールド科学センター
森林環境園芸農場(沼田農場)
にて
 2016.10.23 撮影









当センターには、柏以外に静岡県熱川と群馬県沼田に農場があります。


沼田農場(旧称、利根高冷地農場)は群馬県沼田市の子持山中腹の標高800m辺りに
所在し、おもにりんごを栽培しています。



冬期、雪に覆われた農場本館

ふもとの集落から農場までの
林道は自前での除雪となります。
年数回の大変な作業です。











『国内で栽培可能なすべての果樹を学べるよう』
故永澤勝雄名誉教授の教育理念のもと、りんご栽培に適した気候から沼田の地を選び、
昭和26年から開墾が始まったと伺っています。


宿泊施設もなく、食料事情の心もとない時勢のなか、教職員と学生とで行われた、
山を切り開く作業は、ふもとの下川田集落の協力を得てしても、
今の私たちにとって想像出来ない苦労だったと思います。



りんご圃場と子持山
(標高1,296m)山頂
  
 2016.9.6撮影












そんな苦難を乗り越えての農場でのりんご栽培は、試験研究はもとより、
優秀な幾多の人材を育む拠点となりました。
現在観光でも人気の、利根地域のりんご栽培の発展の一端ともなりました。


学生たちが宿泊しながら実習できる、大事な教育施設となっています。




りんごのつぼみ
 
 2016.5.8撮影











沼田農場では、15品種のりんごと25品種の西洋なしを栽培しています。
9月中旬~6月位まで、センター内の生産物直売所‘みらくる’で販売しています。







 りんごは品種ごとにジャムの原材料としても利用されています。
(加工前の水洗い作業のりんご)







現在は、3名の職員の方々のご苦労で栽培管理されています。

いつもありがとうございます。













収穫されたりんごは、センター所有のトラックで職員が運搬します。
沼田~柏、往復350kmの日帰り業務となります。


保管庫と積込み作業を終えた
トラック












農場から眺める、広い空と遠くの山並みは壮快です。

りんご圃場からの遠景

武尊や日光の山並みと
沼田市街を望めます。
夜景もきれいです。







鳥のさえずりを聴きながら、澄んだ空気をいっぱいに吸い込み、
元気をもらい、帰路につきます。


(果樹加工 村田)




 

2016年11月16日水曜日

センターには水田があります

当センターには敷地内に水田があります。
正門から一番奥の離れた場所ですので、目立ちません。


毎年米作りでの田植え、追肥、稲刈りは、学生実習で行います。
今年も9月に学生実習でコンバインを操作し、稲刈りです。




コンバインの調子も良く、順調に刈り進んでいます。
学生に怪我や事故も無く、実習終了。
時間内に刈り終わらなかったところは、後日刈り取ります。

しかし、刈り残ったところが・・・

強い雨風の影響で、稲は倒れてしまいました。




渦を巻いて株元から倒れています。
コンバインはこのような状態が苦手です。
機械に籾(もみ)や藁(わら)が詰まりやすくなり、故障の原因になります。

刈り取れるかの判断は、稲穂を手で包み、濡れているようでしたら
コンバインに詰まりやすいサイン。
微妙な濡れ具合でしたが、明日以降も雨予報ですので
作業開始!




例年の倍の時間をかけ、なんとか刈り終えました。
コンバインの全面が、倒れた稲の汚れでどろどろです。

刈り取った籾(もみ)は直ぐに乾燥機にかけます。




「B186」と書いてあるのが、火力通風乾燥機です。
刈り取ったばかりの米(玄米)は20%前後の水分を含んでいます。

水分計で米の含水率を測り、「食味」と「貯蔵」に最適とされる15%になるよう風乾させます。
米の含水率が高いと、貯蔵中にカビが生えたりします。
逆に含水率が低いと、米にひびが入り「胴割れ米」となり、食味・品質を悪くします。


普段食べているお米の水分は、適正水分の15%に調整されているのです。


(蔬菜作物 榎本)








2016年11月9日水曜日

寒くなってきました

朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。


が、温室のイチジクはまだまだ元気です。


ロードス。果皮はうす紫色、果肉は赤い品種です。甘味が強いです。





ビオレソリエス。果皮は黒紫色、果肉は赤。ねっとりした食感です。収穫終了


マスイドーフィン。果皮は赤紫色、おなじみの品種。


バナーネ。バナナのような黄色い果皮。熟すとすぐ蟻が集まってくるほど甘いです。



温室のイチジクは、養液栽培をしています。


ベット上の根の状態。新しい根がたくさん伸びています。


年が明けてから切返します。


ポンプでくみ上げた養液を上流から流しているところです。


もう少し寒くなってくると、緑色の葉がきれいな黄色に染まってきます。うまく写真が


撮れたら、載せたいと思います。


櫻井直人(果樹・加工)



2016年11月2日水曜日

その後のキュウリ(整枝と誘引)


8/25に接ぎ木を行ったキュウリ苗は、9月上旬にプラスチックハウスと養液栽培のガラス温室に定植しました。

10月中旬から収穫が始まっています。

このように、一般の露地栽培より時期を遅らせて収穫を行う作型を抑制栽培と呼びます。

 

こちらはハウス内の様子。私の背丈を追い越すほど順調に生長しています。



この時期は整枝・誘引という作業を中心的に行います。
 
整枝とは品質や収量を確保するため栽培途上の作物の樹の形を整えることですが
この場合は主に不要なわき芽や子づるの先端の芽を摘んでいく作業のことを指します。
わき芽とは、主枝と葉との間の、葉の付け根から伸びてくる芽のことです。
 
不要なわき芽を放置すると、株全体の生長が悪くなったり、
葉が茂りすぎて風通しが悪くなり病害虫が発生するなどの影響が出やすくなります。
 
誘引とは、茎やつるを支柱やネットに適切な形で結びつける作業を指します。
ハウス内では、上部に組んであるパイプから垂らした麻紐にキュウリの主枝を巻きつけていきます。

整枝・誘引前

整枝・誘引後
すっきりしているように見えませんか?

キュウリの雄花
キュウリの雌花

雌花の元に小さなキュウリ(子房)ができているのが分かります。

(蔬菜作物 山崎)