2017年3月28日火曜日

季節のふしめ


春分を過ぎ サクラの便りがちらほら

寒さもやわらぎ
昼間がだんだんと長くなる時期

さしずめ 季節のふしめでしょうか

センター植栽のサクランボ 2017.3.16





待ちくたびれた春と
去りゆく冬のしのぎ合い

寒暖のくりかえしに
栽培管理は気をつかいます^^
寒のもどった早朝、ブドウの霜の華 2017.3.8





早春から いち早く咲き
地味な圃場に色どりをくれた野草です

ナシ圃場の‘オオイヌノフグリ’ 2017.3.2





季節が進むと
雑草として邪魔ものあつかいされますが
ひと冬 和ませてくれました

ナシ圃場の‘ホトケノザ’ 2017.3.2






木々のつぼみも
  日に日に膨らんできます
摘蕾、受粉、摘花、摘果・・・、
  草管理、薬剤散布、防鳥網張り・・・、

季節のふしめは
慌ただしい季節の始まりを
実感する時でもあります

センター植栽のプラム 2017.3.17





寒い最中の先月
突然の知らせがあり
お世話になった平田尚美先生(千葉大学名誉教授)
とのお別れをしました
圃場通路脇の‘タンポポ’ 2017.3.8





果樹をこよなく愛し
教育研究に尽力された先生

いつも穏やかな笑顔で 煙草を挟み
飄々と調査研究されていた姿が浮かびます

30余年前、追いコン時の先生です。みなさん、失礼します。





「父は あの世でも研究に
  励んでいるのではないでしょうか・・・、」
息子さん 娘さんのご挨拶に
参列した皆がうなずく
先生の生き様が浮かぶ言葉でした

お世話になりました
そして ありがとうございました
診療所を背景にさくらんぼ 2017.3.16





社会に巣立つ学生さん
退職される方 異動される方・・・、

季節のふしめは
人生のふしめ
別れのときでもあります

(果樹加工 村田)

2017年3月22日水曜日

メロン栽培 その①

当センターでは、いくつかの「ウリ科」野菜を栽培しています。
その中でもやっぱり、一目を置く存在の「メロン」について、播種から収穫までの
栽培管理を、シリーズでお伝えします。


まずは、その①
播種から、ポット移植作業までです。


例年、2月中旬から3月上旬の期間に播種します。
今年は3月1日です。


品種は、園芸植物育種研究所の「タカミ」という品種を使用します。
果実の外観は、細かい網目が入っており、スーパーへ行っても、なじみのある品種です。


写真は、200個の穴があるセルトレイに、培養土が詰まった状態です。



一つ一つの穴に、一粒ずつ種を播きます。




播き終わったら覆土をし、潅水します。


発芽適温は、28度から30度ですので、適温を保てる発芽室へ入れます。


そして5日後・・・



綺麗に発芽が揃いました!。                                                           


発芽を揃える事で、その後の生育も揃って管理しやすく、花の咲く時期も揃う事で、
結局は収穫時期が揃う事になります。


播種から一週間後に、3号のポリポットに移植します。




今回の栽培は養液栽培ですので、ポットの中身は培養土ではなく、
ロックウールの粒状綿にします。


綺麗に子葉が展開しています。




これからの生育が楽しみです。


(蔬菜作物 榎本)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           







2017年3月16日木曜日

もうすぐ春です

3月に入り、少しずつ日差しが暖かくなってきました。
果樹部門の剪定も追い込みの時期です。
剪定中のナシの樹です。

幸水の花芽です。花だけでなく、葉もでてきます。幸水はこのように太目の枝についた芽に大きな実がつきます。

こちらは幸水の葉芽。

これは豊水の花芽です。このような短果枝にできた芽に大きな実がつきます。

このように、実をつける枝は、棚線にしっかりと縛っておきます。

今年、実をつけない枝(予備枝)は、棚線から浮かせて縛ります。

1日過ぎる度に、蕾が大きくなるのがわかります。何とか咲く前には終わらせたいです。
温室のイチジクが萌芽してきました。春ですね。



櫻井(果樹・加工)



2017年3月10日金曜日

パクチー

食についての調査研究を行う「ぐるなび総研」によれば、2016年の世相を映した料理
「今年の一皿」にパクチー料理が選ばれたとか。


“パクチー”とはタイ語での名称です。セリ科の一年生植物で
タイではトムヤムクンを始め、様々な料理に用いられているそうです。
英語では「コリアンダー」、中国語では「シャンツァイ(香菜)」と言います。

因みに日本名は「コエンドロ」。カメムシソウとも呼ばれます。
独特の香りと味から好き嫌いがはっきり分かれる食材ですが
栄養価が高く、デトックス効果も期待できるとあって人気が急上昇、
パクチー大好きな「パクチスト」と呼ばれる人々も登場し始めたようです。
(私はちょっと苦手なのですが…)。

 
最近では、スーパーや直売所などでも見かけるようになりました。
人気にあやかって…と、センターでも昨年からパクチー栽培を始めました。
用いたのはトキタ種苗の「サワディ」と云う品種です。
パクチーの種。2~3㎜ほどでしょうか、意外と大きいです。
種を割ってみた状態。
今回は省略しましたが、種を割って水に浸した方が発芽しやすいようです。

この種子を2粒づつセルトレイに播種していきます。
播種後は苗テラスで約2週間育苗します。
2週間後、水耕栽培装置へ定植していきます。
定植後34週間(播種後56週間)で収穫。
調整して販売所(緑楽来)へ出荷しています。

(蔬菜作物 山崎)

2017年3月2日木曜日

ツバキ




もう早いもので、3月に入ってしまいました。
樹木ではロウバイ、ウメがそろそろ咲き終わり、これから春に向かってツバキ、マンサク、モクレン、コブシ、ミツマタ、ジンチョウゲ、そしてサクラなどいろいろな花が開花していく時期でもあります。


今回は、当フィールドセンター内で咲き始めたツバキを少し紹介します。



意宇の里(オウノサト)
(淡桃色、底白、一重、筒咲き、中輪)
谷風(タニカゼ)
濃紅色、一重、ラッパ、筒咲き、小輪



湘南白百合(ショウナンシラユリ)
(白、一重、長筒咲き、大輪)


太田白(オオタハク)
(白、一重、平開咲き、中輪)


数寄屋侘助(スキヤワビスケ)
(淡桃色、一重、猪口咲き、小輪)



中部五色椿(チュウブゴシキツバキ)
(白色地に紅縦絞り、桃色地に白覆輪と縦絞り、白無地、紅無地など、一重、筒咲き、小輪)


上の写真と同じく中部五色椿(チュウブゴシキツバキ)
(一本の木に5色の花が咲きます)


桂川(カツラガワ)
(極淡桃地に紅の縦絞り、一重、ラッパ咲き、中輪)


桂川(カツラガワ)の葉
(葉の先端が錦魚の尾びれみたいになっている変わり葉椿です)

良く見かける乙女椿(オトメツバキ)
(桃色、千重咲き、中輪)

などなど・・・。
まだまだこれから4月中旬位までいろいろな品種の花が咲いてきますので、また機会があれば紹介したいと思います。


(造園樹木 本間)