今年もたくさんのヤマナシが実りました。
松戸から柏に移転した2年後(2000年)、
ナシの台木の採取樹として植えた、ヤマナシ(ニホンヤマナシ)の樹です。
フィールドセンター本館の通路脇に植栽されています。
フィールドセンター本館
3階建屋と同じくらいの
樹高です。
ヤマナシは、バラ科ナシ属の落葉樹で、栽培種のニホンナシの原種とされています。
古に中国から渡来したという説、日本固有の説などがあり、はっきりしていません。
各地で自然交配した様々な品種が自生していて、これらを総称してニホンヤマナシと
呼んでいます。
一つの果そうには、
1~4個の果実が着いて
います。
果実を割り、食べてみました。
じゃりじゃりとした食感、甘さはあまり感じませんが、糖度は17.3度もありました。
栽培種と変わらない数値です。
酸度(pH)は3.3、酸味も感じますが、渋みえぐみを強く感じました。
野生の味でしょうか^^
心室数は平均3つ、
種子は2~5個
(しいなも3~5個)と
まちまちです。
栽植時、ヤマナシの他にマメナシ、アオナシなど7種、各々2本づつを植えました。
この時植栽のほとんどは本館施工のため、伐採となりました。
ウメ圃場の一角に植えた一本が、現在に至ります。
‘農場’から‘センター’へ、
様々な変遷を潜り抜け、すくすくと育ち、
いつの間にかこんなりっぱな大樹となりました。
今年、春先の満開のヤマナシです。
2016.04.20 撮影
通行する人たちが、立ち止まり、見上げ、シャッターを切ったりと、
晴れやかなひと時でした。
何かと慌ただしい毎日、
実習やあれこれ管理作業を終えて本館に向かうと、
のんびりとたたずんでいる樹姿が見え、ホッとします。
(果樹加工 村田)