2018年5月31日木曜日

キュウリの収穫・調整

気温も上がり始めて、夏のような日も続く中、キュウリの収穫が始まりました。


今回はハウスのキュウリの収穫・調整を紹介します。
まずハウス内で栽培しているキュウリです。


 
収穫適期の果実です。品種名はイボの無いのが特徴の“フリーダムハウス3号”です。





これは収穫した後に選別し、出荷可能なA品を選別した状態です。果実の長さが17~20㎝位でまっすぐなもの、曲りの少ないものがA品になります。




これはB品のキュウリで、曲りのひどいもの、果実の先端が細すぎるもの、果実の色が黄色になりかけているもの、果実の表面に傷のあるもの、袋に入らない大きさものなど、見た目の気になるものがB品になります。
B品もグラム数を多めにして出荷することはあります。
A品はグラム数で350~400gを目安に、本数で4~5本になるように、袋詰めします。




 


これが袋詰めしたキュウリです。





袋詰めしたキュウリはコンテナに20袋を目安に詰めて、冷蔵庫に貯蔵したり、直売所に出荷したりします。





このキュウリは直売所で1袋150円で販売されます。収穫がピークになり、出荷量が多くなると、「ペア売り」にして、単品120円・ペアで200円で販売します。



今はキュウリの出荷がピーク、お買い得です。


キュウリの収穫は6月下旬まで続きます。




                                         (蔬菜作物 中村)

2018年5月24日木曜日

ぶどうの香り

緑が濃くなってきました

ほのかに 甘い かぐわしい香り
ぶどうの開花です
「巨峰」の開花
花弁(花びら)のないぶどうの花は
香りのイメージでしょうか

花冠(かかん)と呼ばれる
帽子のような器官が浮くように外れると
おしべとめしべが表れ  受粉となります
茶色になり外れかかった「花冠」

気候や品種の特性で 受精しにくい品種も多く
「ジベレリン処理」を行い
人工的に結実させます

この処理は収量の安定だけでなく
「種なしぶどう」として
食べやすいブドウ生産の手法です
「ナイアガラ」の花

前作業として
果穂(かすい)を小ぶりに整えます

「房つくり」といいます
「房つくり」前の巨峰の果穂

一般的には
果穂の下部を  5cmほど残す感じでしょうか

蕾のまとまっている部分を 支梗(しこう)といい
品種により違いはありますが 15段ほどを目安とします
「房つくり」後の巨峰の果穂

果穂も 巻きひげも もとは同じ器官ですが
形態 働きの違いで分かれます

どっちになろうか 迷いがあったんでしょうね^^
一部が花に分化した巻きひげ

あまい香りに誘われて
ミツバチ カナブン などなど集まってきます
ムシたちと隣り合わせの作業となります

(果樹加工 むらた)




2018年5月17日木曜日

タマネギは土の中?

前回のブログでは、雪の中のタマネギ等をご紹介しましたが、
あれから一か月経ちまして、4月20日の画像です。



地上部もだいぶ生長し、綺麗な緑色をしています。


肝心の「玉」の部分は、黒マルチの中で球形になりつつあります。

そのまた一週間後、4月27日の画像です。


葉の一本一本が太く、しっかりしてきました。


黒マルチ内の「玉」の部分は、マルチの植え穴と同じ大きさ位にまで
生長しています。

次は、連休明けの5月7日の画像です。


葉がだいぶ茂り、横に広がっています。


「玉」の部分が植え穴より大きくなっていて、窮屈そうですが、
まだ大きく生長します。

現在は目測で200g位でしょうか。収穫時期まではあと一か月ですが、
この品種はもうひと回り大きくなり、300g位にまで肥大します。

ちなみに、タマネギの苗を植え付ける時に、タマネギの「玉」の部分が
肥大するのは土の中か外かを学生に聞いてみると、
「土の中!」
と答える人が多かったです。
実際には土の「外」、正確には土の「上」で肥大します。
土の中は「根」だけを伸ばします。

次のブログでは、収穫期を迎えているかと思います。
今後の生育と収穫の様子を、ご紹介出来ればと思います。

(蔬菜作物 榎本)






2018年5月10日木曜日

緑の季節

5月に入り、木々の緑が増えてきました。

キウイもこのように新梢が伸びて、もうすぐ花が咲きます。
センターのキウイには、雄と雌の樹があり、雄の樹から摘んだ花で花粉を採って、雌の樹に受粉します。上の写真は雄の樹で、品種はトムリです。

こちらは雌の樹で、ヘイワードです。開花はもう少し先になります。

これも雌の樹で、品種は香緑です。

こちらも雌で、果肉が黄色いイエロージョイという品種です。早くも一部開花していました。

キウイは枝が伸びるのが早く、放っておくと風にあおられて折れてしまいます。

そこで、このテープナーを利用して、枝を安定させます。黒いハンドルを握るとテープで止められます。


棚線と枝をテープナーではさんで、

ハンドルを握って止めます。
キウイは枝自体で棚線に巻き付いてしまうので、そうなる前に枝の管理を徹底して行うようにしています。
連休が終わったころ、受粉の作業となります。

櫻井(果樹・加工)

2018年5月4日金曜日

ナスの接ぎ木

キュウリ・トマトに続き、野菜の接ぎ木第3弾は
“ナス”の接ぎ木です。


・キュウリの接ぎ木記事は コチラ
・トマトの接ぎ木記事は コチラ


ナスの接ぎ木は需要がある反面、なかなかに難易度が高く
私はまだマスターしていません。
今回も「神の手」を持つ北条先生にご登場をお願いしました。


こちらは台木用ナス(トナシム:2月19日播種)
穂木より2週間早く播種します。

こちらは穂木のナス(3月5日播種)。
品種は千両二号、スーパーなどでよく見かける一般的なナスです。


★接ぎ木方法
穂木の播種後2週間~20日で生育具合を見て接ぎ木を行います
ナスの接木はキュウリやトマトと異なり、台木の根を残した挿し接ぎです。
この時は3月22日に行いました。
① 台木をセルトレイから抜いて葉をカットし、葉のつけ根(葉柄部分)に
先を尖らせた竹串を差し込む

② カミソリでナスの双葉の下(胚軸)を細くカットする

③ 台木の竹串を抜き、その部分にナスを差し込む
  
④③を128穴セルトレイに戻す
(この時、苗が混み合わないように1列おきに入れていく)。

以上、神の手を持つ北条先生による実演でした。
⑤ このセルトレイを湿度100%の状態になった養生BOXへ入れる



養生BOXで1週間~10日ほど管理、
発根が確認できたらしばらく苗テラス内で順化させます。


(蔬菜作物 山崎)