2016年12月28日水曜日

センターはお米も販売しています

今回は、センターでの精米のお話しです。


精米は、玄米表面の茶色い「ぬか層」を取り除き、糠(ぬか)と白米に分ける作業です。


写真はセンターの精米機です。




一袋ずつ、手作業で出荷調整しています。

精米機の仕組みは、上部のタンクからお米(玄米)を網目のある筒に流し込み、
筒の中に、らせん状に筋の入った回転軸が回り、お米同士を擦り合わせて糠層を削り取り、
糠と白米に分かれて排出されます。

擦り合わせる時間が長いほど、白く精米されます。

精米したては、お米同士の摩擦熱で少し温もりを感じます。




精米機表面上部のレバーは、「流量調整シャッター」で
上部タンクに貯めた玄米が筒の中に流れ落ちる量を調整します。

下は「白度調整」ダイヤルで、数字が大きいほど玄米の表面が多く削り取られ、
白度(お米の白さ)が増します。

残念ながらこの精米機は、ボタン一つで「5ぶづき」や「7ぶづき」といった
つき方を選択できないので、職員が機械を調整しながら目視で白度を確認しています。

そのかわりこの機種は、白米表面に糠が残りづらい「糠切れの良い」精米をします。




写真は、袋詰めされた状態です。
左の茶色い袋が「玄米」、右の白い袋は「白米」です。

緑楽来では、3㎏詰めで販売しております。

商品表面は、毎年5月の学生実習での田植えの様子をラベルにしていますので、
その年ごとに画像を入れ替えています。

「お米は生もの」と言います。
商品は、売店の売れ行きを見て精米していますので、なるべく精米したての物を
店頭に並べるようにしています。




写真は、お試し用の2合詰め白米です。
来年から販売を予定していますので、表面のラベルはまだ作成中のものです。

緑楽来へお越しの際は、よろしければセンター産のお米をお試しください。






(蔬菜作物 榎本)





2016年12月20日火曜日

剪定の季節

12月も半ばを過ぎ、果樹にとって剪定の時期になりました。
センターでは、梅からはじまります。

寒くても蕾は日に日に大きくなります。
梅は、短果枝に良い実がつきます。ですから、こういった枝
を残すようにします。

また、徒長した太い枝は他の枝の生長に影響するので切ります。
若い緑の枝を将来のために残します。

枝を切った後の切り口には、癒合剤を塗っておきます。切り口が保護されます。


花を咲かせるのに、樹はたくさんの養分を消費します。その負担を軽くするため、
剪定は早めに行うようにします。

最後に、前回温室イチジクで紹介した葉の状態の写真をのせておきます。今年は寒さが急に来たのでいまいちでした。

櫻井(果樹・加工)

2016年12月16日金曜日

トキタ種苗オープンデー


1116日・17日と開催されていたトキタ種苗のオープンデーへ
1117に行ってきました


トキタ種苗は野菜等の種を開発する種苗メーカー。


この催しは生産者・流通関係者・消費者に、自社の品種や育種に対する理解を

深めてもらおうとの目的で毎年開催されているそうです。


会場は埼玉県加須市の大利根研究農場

こちらは展示用ハウス
実際の栽培状況を確認することが出来ます。
オープンデーは栽培担当者に直接お話を伺うことが
できる貴重な機会です。

「揚げてトルコ」という名のナス
他にも「カレーなインド」「グリルでイタリア」「炒めて台湾」など
ユニークな名のナスがたくさんありました。
「なすコレ」と言うシリーズだそうです。

多くの野菜が植えられている露地圃場。
品種が多すぎて全てのチェックは難しいです。

娃々(わわ)菜(ミニハクサイ)
センターでも栽培した事がある品種です。

トキタ種苗お勧めのイタリア野菜GustoItalia(ゲストイタリア)」のコーナー。
「ダ・ヴィンチ」はロマネスコタイプのカリフラワーです。
栽培以外に展示や梱包方法なども参考になります。

自社野菜の試食コーナーはたいへん盛況でした。
実際に味わうことも非常に重要だと感じました。
 機会があればまた参加してみたいと思います。 
(蔬菜作物 山崎)

★トキタ種苗公式サイト…http://www.tokitaseed.co.jp/




2016年12月8日木曜日

紅葉


落葉樹木も日々葉を落としている所ですが、今回はセンター内で紅葉していた樹木を何種か紹介します。


(紅葉の定番、イチョウ、2016年11月25日撮影)
このイチョウは果樹で管理している、銀杏がなるイチョウです。




(こちらも定番のカエデ類、2016年11月25日撮影)
センター内には園芸品種のカエデが何種かあり、紅葉がきれいな品種もあります。





(メグスリノキ、2016年11月25日撮影)
カエデの仲間です。また薬用木にもなり、樹皮や葉を利用する様です。
センターでは薬草園に植栽されています。



 
(メタセコイア、2016年11月29日撮影)
落葉針葉樹でかなり大きくなります。
センター正門側道路沿いに植栽されており、新緑もきれいです。




(ドウダンツツジ、2016年11月21日撮影)
玉ものや生垣などにお勧めです。



 
(ブルーベリー、2016年11月21日撮影)
実も美味しいですが、紅葉もきれいです。
 
 
 
 
(ハナミズキ、2016年10月21日撮影)
 
 
などなど。
 
きれいな紅葉の後は落ち葉掃除も大変です・・・。
 
(造園樹木  本間)

2016年12月2日金曜日

センターで栽培しているサトイモ





寒くなりました。けんちん汁や煮物がおいしい時期です。そのけんちん汁や煮物に欠かせない食材はサトイモです。
サトイモにはたくさんの品種がありますが、センターでは下記の3品種を栽培しています。














まずは‘土垂’(どだれ)です。この品種はセンターでは最も古くから栽培されている品種で、子イモと孫イモを利用する品種です。イモの食感はやわらかく、ねっとりしているのが特徴。そのためにけんちん汁や煮物に最適です。













次に紹介するのは‘大野芋’(おおのいも)です。福井県で多く栽培されている品種で、子イモがたくさん着きますが親イモも利用できる品種です。食感はもっちりしていて、かつねっとりしているため、お正月の煮しめによく利用されています。













最後に紹介するのは今年から栽培を始めた‘愛知早生’(あいちわせ)です。その名の通り愛知県での栽培が多く、子イモがたくさん着く品種です。食感は粘り気があると同時に、ホクホク感もある品種で、おでんの具には最適です。



いずれの品種も直売所で1袋1050g~1150g入り300円で販売しています。今月末までは‘大野芋’や‘愛知早生’を出荷・販売しています。12月からは‘土垂’も販売します。私個人的には、サトイモはねっとりした肉質が好みですが、皆様のお好みの品種はどれでしょうか。


                                               (蔬菜作物 中村)  










2016年11月23日水曜日

ぬまたのりんご ~沼田農場~

風邪の季節です。
『一日一個で医者いらず』・・・、おいしいりんごで健康体!
好評を頂いている、フィールドセンターのりんごは沼田農場で栽培されたものです。



千葉大学
環境健康フィールド科学センター
森林環境園芸農場(沼田農場)
にて
 2016.10.23 撮影









当センターには、柏以外に静岡県熱川と群馬県沼田に農場があります。


沼田農場(旧称、利根高冷地農場)は群馬県沼田市の子持山中腹の標高800m辺りに
所在し、おもにりんごを栽培しています。



冬期、雪に覆われた農場本館

ふもとの集落から農場までの
林道は自前での除雪となります。
年数回の大変な作業です。











『国内で栽培可能なすべての果樹を学べるよう』
故永澤勝雄名誉教授の教育理念のもと、りんご栽培に適した気候から沼田の地を選び、
昭和26年から開墾が始まったと伺っています。


宿泊施設もなく、食料事情の心もとない時勢のなか、教職員と学生とで行われた、
山を切り開く作業は、ふもとの下川田集落の協力を得てしても、
今の私たちにとって想像出来ない苦労だったと思います。



りんご圃場と子持山
(標高1,296m)山頂
  
 2016.9.6撮影












そんな苦難を乗り越えての農場でのりんご栽培は、試験研究はもとより、
優秀な幾多の人材を育む拠点となりました。
現在観光でも人気の、利根地域のりんご栽培の発展の一端ともなりました。


学生たちが宿泊しながら実習できる、大事な教育施設となっています。




りんごのつぼみ
 
 2016.5.8撮影











沼田農場では、15品種のりんごと25品種の西洋なしを栽培しています。
9月中旬~6月位まで、センター内の生産物直売所‘みらくる’で販売しています。







 りんごは品種ごとにジャムの原材料としても利用されています。
(加工前の水洗い作業のりんご)







現在は、3名の職員の方々のご苦労で栽培管理されています。

いつもありがとうございます。













収穫されたりんごは、センター所有のトラックで職員が運搬します。
沼田~柏、往復350kmの日帰り業務となります。


保管庫と積込み作業を終えた
トラック












農場から眺める、広い空と遠くの山並みは壮快です。

りんご圃場からの遠景

武尊や日光の山並みと
沼田市街を望めます。
夜景もきれいです。







鳥のさえずりを聴きながら、澄んだ空気をいっぱいに吸い込み、
元気をもらい、帰路につきます。


(果樹加工 村田)




 

2016年11月16日水曜日

センターには水田があります

当センターには敷地内に水田があります。
正門から一番奥の離れた場所ですので、目立ちません。


毎年米作りでの田植え、追肥、稲刈りは、学生実習で行います。
今年も9月に学生実習でコンバインを操作し、稲刈りです。




コンバインの調子も良く、順調に刈り進んでいます。
学生に怪我や事故も無く、実習終了。
時間内に刈り終わらなかったところは、後日刈り取ります。

しかし、刈り残ったところが・・・

強い雨風の影響で、稲は倒れてしまいました。




渦を巻いて株元から倒れています。
コンバインはこのような状態が苦手です。
機械に籾(もみ)や藁(わら)が詰まりやすくなり、故障の原因になります。

刈り取れるかの判断は、稲穂を手で包み、濡れているようでしたら
コンバインに詰まりやすいサイン。
微妙な濡れ具合でしたが、明日以降も雨予報ですので
作業開始!




例年の倍の時間をかけ、なんとか刈り終えました。
コンバインの全面が、倒れた稲の汚れでどろどろです。

刈り取った籾(もみ)は直ぐに乾燥機にかけます。




「B186」と書いてあるのが、火力通風乾燥機です。
刈り取ったばかりの米(玄米)は20%前後の水分を含んでいます。

水分計で米の含水率を測り、「食味」と「貯蔵」に最適とされる15%になるよう風乾させます。
米の含水率が高いと、貯蔵中にカビが生えたりします。
逆に含水率が低いと、米にひびが入り「胴割れ米」となり、食味・品質を悪くします。


普段食べているお米の水分は、適正水分の15%に調整されているのです。


(蔬菜作物 榎本)








2016年11月9日水曜日

寒くなってきました

朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。


が、温室のイチジクはまだまだ元気です。


ロードス。果皮はうす紫色、果肉は赤い品種です。甘味が強いです。





ビオレソリエス。果皮は黒紫色、果肉は赤。ねっとりした食感です。収穫終了


マスイドーフィン。果皮は赤紫色、おなじみの品種。


バナーネ。バナナのような黄色い果皮。熟すとすぐ蟻が集まってくるほど甘いです。



温室のイチジクは、養液栽培をしています。


ベット上の根の状態。新しい根がたくさん伸びています。


年が明けてから切返します。


ポンプでくみ上げた養液を上流から流しているところです。


もう少し寒くなってくると、緑色の葉がきれいな黄色に染まってきます。うまく写真が


撮れたら、載せたいと思います。


櫻井直人(果樹・加工)