2021年11月27日土曜日

冬の足音

 

11月も終わりに近くなると、温暖化といってもさすがに朝晩は気温が下がるようになってきました。果樹部門も、キウイを除いて収穫は終了しています。





カキは来年以降に向けて準備を進めています。

平核無(渋)、次郎(甘)、富有(甘)刀根早生(渋)、夕紅(甘)といった品種に加えて、別の品種を植え付ける予定です。







これは早秋です。名前の通り収穫時期が早い(10月中旬頃)甘ガキです。







これは太秋です。大玉になりやすい甘ガキで、収穫時期は11月になります。

上の2品種の画像は、昨年茨城県農業総合センター園芸研究所で撮らせていただいたものです。柏ではまだ苗木の状態なので、こうなるのはまだまだ先です。

他にも、太雅(甘)、甘秋(甘)、麗玉(甘)、能登紅富有(甘)、太豊(甘)といった品種の準備をしています。品種の選定は、収穫時期が重ならないように微妙にずらして、また食感が違うもの、といった点に注意して行っています。

櫻井(果樹・加工)

2021年11月16日火曜日

トマト葉こぶ症(水疱症)

今年は11月に入っても暖かいと感じます

去る10月19日に
トマトの接ぎ木を行いました
接ぎ木を行った後、一週間ほどは
苗を湿度を上げたBOX内で養生させます


10/23の様子(接ぎ木後4日目)
分かりにくいかもしれませんが
葉にこぶのような物が見られます

こちらはトマト葉こぶ症(水泡症,intumescence,oedema)と
よばれる生理障害です
こぶ状の突起が葉や茎などに発生し
ひどくなると葉緑体が抜けて光合成速度の低下や成長阻害を引き起こし
最悪の場合は枯死してしまうそうです
はっきりとは分かっていないようですが
一時的な低温やストレスが一因だとも言われています

フィールドセンターでは枯死に至るほどの被害はありませんが
接ぎ木後の苗でしばしば見られる症状です

10/26の様子
養生BOXから出した状態
葉こぶ状の色が変わっています


11/1の様子
苗テラスから出しポットに移植しました
葉こぶだった部分は枯れてしまってます



11/14の様子
新しく出た葉には葉こぶは見られません
順調に生育しています

こちらトマト苗は
12月上旬にハウスに定植予定です

(蔬菜作物 山崎)


2021年11月12日金曜日

花のクローズアップ ~野草・雑草編①~

  最近はスマートフォンでもきれいな写真が撮る事ができますが、某100円ショップで便利なものを見つけました。

 下の写真の様にスマートフォンやタブレットに取り付けて写真を撮影する事ができるマクロ(クローズアップ)レンズです。


某100円ショップのマクロレンズ
クリップ式でスマートフォンやタブレットのレンズ部分に挟むだけです。

これで野草・雑草の花の写真を撮ってみました。



 アカツメグサの花のアップです。マメ科シャジクソウ属の植物です。紅色でマメ科らしい蝶形の花がたくさん集まって咲いていますね。ムラサキツメクサ、レッドクローバーとも言います。


 タンポポ(セイヨウタンポポ)です。キク科タンポポ属の植物で、茎の上部に付く頭状の黄色い部分は花びらがたくさんある様に見えますが、1つ1つが舌状花という花で、その舌状花がたくさん集まって咲いています。



 ホトケノザです。シソ科オドリコソウ属の一年草あるいは越年草です。薄紫色の唇弁状の花が咲きます。上唇は兜状で短毛が生えており、下辰は2裂し濃い紅色の斑点があります。
 ホトケノザの名の由来は、葉が仏様の台座(蓮座)の様に見えるからというのが名の由来の様です。また葉が3段状に付くことから、3階屋根に見立てて、「サンガイグサ」とも言う様です。
 春の七草でおなじみのホトケノザは本種とは別物の様で 、キク科の「コオニタビラコ」と言う植物を指している様です。



 上の花のアップはカタバミです。カタバミ科カタバミ属の多年草で、よく道端や草地などに生えていますね。

 黄色い小さな5弁の花が咲き、よく見ると雄しべは長いものと短いものがそれぞれ5本ずつあり、真ん中に雌しべがあります。雌しべの花柱は5本あります。

 と言う訳で、スマートフォンに取り付けるマクロレンズ で撮影した野草・雑草を4種ほど紹介しましたが、意外ときれいに撮れますね。

 日頃ルーペを持って植物を観察するのも良いですが、100円ショップのマクロレンズで気軽にクローズアップ写真を撮り記録・観察するのも良いですね。

 皆さんも試してみてはいかがでしょうか。


(造園樹木 本間)

2021年11月2日火曜日

現在のミニトマト


秋になりました、朝晩は気温が下がり始めました。今回のブログでは前回播種を紹介したミニトマトの状態を紹介します。
これはミニトマトを定植したガラス温室の全体の様子です。正面向かって右側のベッドが“べにすずめ“です。奥には“イエローミミ”が植わっています。
“べにすずめ”の部分を拡大したものです。


一株を拡大したものです。


“べにすずめ”の最初の果房です。花が咲き始めています。この品種はホルモン処理をしなくても果実が着果・肥大していきます。

上の画像は培地のヤシ殻とかん水チューブで、下の画像は培養液タンクです。週に2~3回、培養液の管理を行います。

これは同時に播種・定植した“イエローミミ”です。“べにすずめ”に比べるとどことなく草勢が違う感じです。

ミニトマトは気温にもよりますが、12月下旬位からの収穫・出荷になります。楽しみです。

                 (蔬菜・作物 中村)