キンモクセイ(金木犀)は、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木で、モクセイ(ギンモクセイ)の変種とされています。中国南部原産で、日本へは江戸時代に伝わってきました。雌雄異株で日本へは花付きの良い雄株しか入っていないので、実(種)を見ることができません。
9月下旬から10月中旬にオレンジ色の小さい花をたくさん咲かせ、甘く独特の香りを漂わせますが、以前トイレ(便所)環境が良くなかった頃はその近くに植えられたり、香りがトイレの芳香剤として利用された事から、昔の人はトイレを連想されるかもしれませんね。
キンモクセイ(2018年10月1日 当センター内) |
キンモクセイの花(2018年10月1日 当センター内) |
観賞用以外に、花冠はお酒(白ワイン)やお茶、お菓子、漢方薬などに利用されるようです。
皮目が目立つキンモクセイの樹皮 |
キンモクセイを漢字で書くと「金木犀」となりますが、「犀」はするどい、かたいの意味の他、動物のサイ科の総称を表しており、樹皮がサイの足に似ているから「木犀」だと言うらしいですが、似ているでしょうか?
(造園樹木 本間)