2020年2月21日金曜日

樹木観察 ~樹皮~その1


  樹木の樹皮はそれぞれ個性があり、特徴的な個性のある樹皮については、樹皮を見ただけで同定できるものがあります。また樹皮の特徴は特に落葉期の樹木の識別に有力な情報となります。
  しかし樹齢や生育環境また個体により樹皮の特徴が変わる樹種もあり、若木、成木、老木やいろいろな場所でそれぞれの個体を注意深く観察しなければなりません。

  樹皮の特徴を大きく分類すると、
・滑らかな樹皮
・鱗片状に剥がれる樹皮
・縦に剥がれる樹皮
・縦に裂ける樹皮
・横縞がある樹皮
・皮目(ひもく)が目立つ樹皮

  などに分かれます。

  今回は当フィールドセンターに植栽されている樹木の中から、滑らかな樹皮の樹木を何樹種か紹介したいと思います。

 各写真の樹木名は最後に書いてありますので、皆さんも当ててみてください。

写真1.滑らかと言うより樹肌はつるつるしています。少し白みがかります。落葉樹です。
写真2.灰白色で滑らかです。落葉樹です。
写真3.灰褐色で滑らかです。若い木は少し緑色を帯びます。常緑樹です。
写真4.灰白色で滑らかです。常緑樹です。
写真5.灰白色で少し皮目が見られます。落葉樹です。
写真6.灰黒色で皮目がありざらつくものもあります。常緑樹です。

写真7.灰白色で滑らか。老木になると不規則に剥がれます。落葉樹です。

  写真1.の特徴ある樹木以外は、なかなか樹皮だけでは同定する事が難しいかもしれませんね。実際には葉の形やつき方、樹形や枝ぶり、花や実、芽の形やつき方、そして樹皮などを見ながら同定していきます。

(正解)
写真1:シマサルスベリ、写真2:ハクウンボク、写真3:モチノキ、写真4:クロガネモチ、写真5:ホオノキ、写真6:シラカシ、写真7:ハクモクレン

(造園樹木  本間)