2020年2月28日金曜日

チップバーン

養液栽培の温室の様子です
今年の冬はとても暖かいので
葉物野菜もよく育っているのですが…問題がないわけではありません
 こちらはパクチー

葉の縁ををよく見てみると
茶色く枯れているのが分かります

これはチップバーンという生理障害によるものです

チップバーンとは葉の中心部組織の細胞壁が
カルシウム(Ca)欠乏により崩壊し、壊疽状態になる生理障害のことです
障害を受けた部位が、焼けたような(burning)症状になるので
この名が付けられたようです(別名「縁腐れ症」)

培養液中のCa濃度が十分であっても
様々な要因によりチップバーンは発生します
養液栽培は一般の土耕栽培より生長が早いため
(栽培している野菜によりますが)チップバーンを起こしやすいようです

やっかいなのは植物体がある程度大きくならないと
判明しないこと
調整の際に枯れた部位を取り除くのはなかなかに大変です

養液栽培においてチップバーンの抑制は
大きな課題になっているようです

(蔬菜作物 山崎)