2022年6月13日月曜日

アジサイの季節

 関東地方は6月6日に梅雨入りし、雨や曇りの日が多くジメジメした天気が続いていますね。

梅雨どきに咲く花と言えば「紫陽花(アジサイ)」を思い浮かべる方も多いのでないでしょうか?

 当フィールドセンター内圃場でも何種類かのアジサイが咲いてきました。


青色の手まり咲きのアジサイ

  アジサイはアジサイ科アジサイ(ハイドランジア)属の落葉低木で、狭義には上の写真の手まり咲きのアジサイH. macrophyllaf. macrophyllaを指しますが、広義にはアジサイ属のうち椀状や円錐状の花序を付ける植物の総称として使われています。

 白、青、紫、赤、ピンクなど花色が豊富で、4枚の花弁状の部分はがく片が大きく発達した装飾花であり、手まり咲きのアジサイは野生のガクアジサイを品種改良してできたものであり、花序が球形ですべて装飾花となっています。

ガクアジサイ
 
 ガクアジサイは、花序の周辺部だけ装飾花となっています。よく見ると中心部の方は、5枚の花弁と雄しべ、雌しべをもつ小さな花(両性花)がたくさん集まって咲いています。

 最近は手まり咲きのアジサイやガクアジサイなどは、シックな色系や八重咲きの品種がいろいろ店頭に並んでいますね。


アメリカノリノキ ’アナベル’

柏葉アジサイ ’スノーフレーク’

 上の2種のアジサイは、北アメリカ東部原産のアジサイの仲間で良く見られますね。

 アメリカノリノキ ’アナベル’は、真っ白い大きな花房を付け人気のアジサイですね。薄緑から白色に装飾花が変化していくところもきれいです。

 ’アナベル’は栽培も容易で、他のアジサイは前年の夏に翌年の花芽が作られるますが、’アナベル’は春に花芽ができ、その年の6月~7月に開花するので、冬期でも剪定できます。最近は、赤系の品種も出回っています。


 柏葉アジサイはカシワに似た形の5~7つに深く裂けた葉で、円錐形の花房を付けるのが特徴で、’スノーフレーク’は八重咲きになる品種です。花だけでなく秋の紅葉もきれいです。


(造園樹木 本間)