2022年8月29日月曜日

ヤブガラシ

 ヤブガラシはブドウ科ヤブガラシ属のつる性の多年草で、藪、道端、庭、公園などいたる所でみられる雑草です。

 巻きひげで植物や壁、フェンス等に絡みついて、あっという間に覆いかぶさって 大変やっかいな雑草です。

 藪を覆って枯らしてしまうほど繁殖力が旺盛であることから、「ヤブガラシ」と言われる様です。また別名「ビンボウカズラ」とも呼ばれている様で、庭の手入れどころではない貧乏な人の住処に生い茂る、またヤブガラシが絡まれた家が貧相に見えるなどの意味に解釈されている様です。

 地下茎(根)を伸ばして繁殖するので、地上部を刈り取っただけや地下茎を少し取り除いただけでは、残った地下茎からまた繁殖しツルが伸びてきてしまいます。

 

切丸太に覆いかぶさったヤブガラシ

巻きひげを伸ばし、絡みつく

ヤブガラシの花

花のアップ

 葉は互生で5枚の小葉からなる鳥足状複葉で、葉の付け根の反対側に巻きヅルが伸びます。花は散房状の集散花序につき、6月から9月に徐々に開花します。花は直径約5ミリメートルで薄緑色の花弁4枚と雄しべ4本、雌しべが1本あります。中心部の橙色の部分は花盤と言われ、蜜が豊富で蝶や蜂などの昆虫がよく集まるようです。


(造園樹木 本間)