2022年11月11日金曜日

紅葉と柿

 寒さを感じるようになり、木々の紅葉も進んでいますが、今年もセンターでは柿の収穫を行っています。


柿の木が紅葉している様子


①平核無(渋柿)

日本で栽培されている渋柿では代表的な品種です。種が無く、甘味が強いのが特徴です。


②夕紅(甘柿)

扁平形の果実と赤みのある果皮が特徴の甘柿です。食味は果肉は硬く、果汁が多いです。

柿を2品種紹介しましたが、柿には渋柿と甘柿が存在します。渋柿は脱渋処理を行うことで渋が抜けますが、甘柿は成熟すると樹上で渋が抜けます。
渋柿の渋味の原因は果肉中のタンニン細胞の中にある「可溶性タンニン」という物質です。
タンニンとはポリフェノールの1種であり、口の中で舌のタンパク質と反応して渋味を感じさせます。脱渋処理は、タンニンを可溶性(水に溶ける)から不溶性(水に溶けない)に変える処理です。タンニンが可溶性から不溶性になることで、渋味を感じにくくなります。
ちなみに脱渋処理ではアルコール(主に35度程度の酒類)が使用されますが、脱渋時に果実中で生じるアセトアルデヒドがタンニンと結合し、不溶性(渋味を感じにくい)になるのです。
 
アルコールを使用した脱渋方法を前に紹介していますので、是非こちらもご覧ください。
・ https://kajusosai1.blogspot.com/2020/10/blog-post.html

                                佐々木(果樹・加工)