2021年6月11日金曜日

ブドウの“タネ”を無くします

梅雨が訪れつつあることを感じる日が続いています。 
その間にもセンターで栽培している果樹はぐいぐい成長しています。  
今回はブドウの種を無くす方法を紹介します。 
本来ブドウの果実中には種が存在します。 
しかし、「ジベレリン処理」といわれる作業により果実中の種を無くすことができます。 
ジベレリンとは植物生長ホルモンであり、稲の馬鹿稲病という菌から抽出したものです。

↑粉末で販売されているジベレリン

↑ジベレリン粉末を指定濃度で溶かした液

~ジベレリン処理の流れ~
①ジベレリン溶液をプラスチック容器に入れます。

②果穂(果房)を溶液に3~5秒間浸けます。



また、ジベレリン処理は一般的に種を無くすためと果実肥大のために2回行われます。
品種による日数差はありますが、1回目の処理は花穂の満開14日前が目安とされます。
2回目の処理は満開10日後が目安とされます。

近頃は種無しブドウが多く流通していますが、種を無くすために、このような処理をしているのです。

                             佐々木(果樹・加工)